呪術廻戦のストーリーは、呪術高専を中心に話が展開されていきます。呪術高専は主人公である虎杖が在籍している東京校と、姉妹校である京都校の2つから成り立っているようです。
その京都校に在籍している「メカ丸」は、ロボットのような姿で初登場しました。機械的な姿に、驚きを隠せない読者も多かったでしょう。
そんなメカ丸は呪術高専を裏切った後、真人に殺されるような描写がありました。不遇な人生を送ってきたメカ丸は、本当に死亡してしまったのでしょうか。
今回はメカ丸が本当に死亡したのか、解説します。生きている可能性や最期のシーンを深掘りしていくので、ぜひご一読ください。
渋谷事変でメカ丸は死亡した?
渋谷事変が始まる前に、偽夏油と真人と出会っていたメカ丸は呪術高専の裏切りが示唆されていました。しかし、交渉決裂により、メカ丸は真人と戦闘する事態に発展します。
このとき、メカ丸は死亡してしまったのでしょうか。実際のシーンからメカ丸が死亡したのか、詳しく解説していきます。
- 内通者として高専の情報を流していた
- 真人と戦闘開始
- 簡易領域を使うも真人に破れる
- ミニメカ丸として虎杖たちをサポート
内通者として高専の情報を流していた
メカ丸は遠隔操作された傀儡で、術式「傀儡操術」で動かされているロボットです。正体は生身の人間で「与幸吉(むたこうきち)」が動かしていました。
なぜ与幸吉が表に出ずメカ丸を動かしていたかというと、与幸吉は天与呪縛の影響で外に出ることが困難なためです。天与呪縛により、右腕と膝から下の肉体と腰から下の感覚はほとんどありません。
そんなメカ丸の夢は、京都校のみんなと自分の足で一緒に歩くことでした。真人の術式「無為転変」なら、健康的な体が作り出せるため、呪霊側に情報を渡す内通者として高専の情報を流していました。
メカ丸が真人と交わした縛りとは?
メカ丸と真人が交わした縛りは、京都校の情報を渡す代わりに、メカ丸を健康な体に作り変えることです。実際、真人は他者間の縛りにより、渋々ながらもメカ丸の体を無為転変を使って作り変えました。
また、もう1つの縛りとして「京都校の人間には手を出さない」という条件を設けていたようです。しかし、その縛りは真人のみ有効で、同じ呪霊仲間の「花御」には効果がなかったと思われます。
そのため、京都校の人間に攻撃を加えた花御には、縛りの影響がなかったようです。このことから、メカ丸は憤り、呪霊側との協定を反故にしたのでしょう。
真人と戦闘開始
メカ丸は京都校の人間には手を出すなと条件を設けたにも関わらず、呪霊側は生徒を次々に傷つけていきました。その結果、メカ丸は呪霊側との協力関係を破棄します。
縛りによって肉体は無為転変で作り変えられましたが、交渉が決裂したため、真人との戦闘が始まりました。元から協定は破られると想定していたメカ丸は「究極メカ丸絶対形態」を繰り出します。
究極メカ丸絶対形態とは、戦闘に特化した巨大ロボの形態です。
今まで天与呪縛で縛り付けられていたときに蓄積した呪力を使い、真人を追い詰めていきます。絶大な威力と、隠し玉で真人に傷をつけていきました。
実力以上の呪力と広大な術式範囲を得たメカ丸は、準1級呪術師として高い戦闘力を持っています。状況によっては、準1級呪術師以上の実力を秘めているかもしれません。
簡易領域を使うも真人に破れる
究極メカ丸絶対形態で真人を攻撃しますが、領域展開「自閉円頓裹」を使われメカ丸は窮地に追い込まれました。領域展開を使えないメカ丸にとって、自閉円頓裹は致命傷になりえる攻撃の一つです。
しかし、メカ丸は「シン・陰流 簡易領域」を使って、領域展開を中和しました。死んだと思った真人の隙をつくことに成功しましたが、それでも仕留めきれず、真人の攻撃に倒れます。
このときにメカ丸は死亡したと推測されており、生身の状態で登場することはありません。準1級呪術師ですが、特級呪霊の真人には敵わなかったようです。
ミニメカ丸として虎杖たちをサポート
肉体的に死亡したはずのメカ丸ですが、渋谷事変でミニメカ丸として虎杖のサポートを行っていました。ミニメカ丸は、殺される前に与幸吉が念のために呪力を込めていた呪具のようなものです。
五条悟が封印されたときに機能するよう設定されており、3つのミニメカ丸を準備していました。メカ丸の死後に、呪術高専に危険を知らせるために用意していたようです。
- 虎杖の左耳
- 渋谷駅B5F
- 三輪の手の中
ミニメカ丸は、虎杖に戦闘のサポートを行ったり三輪にお別れの言葉を残したりしていました。渋谷事変の影の立役者といえるでしょう。
メカ丸と三輪は両思い?最期のシーンの意味
メカ丸は京都校のなかでも、三輪に淡い思いを抱いていた描写がありました。特に最期のシーンでは、三輪を想う気持ちからある言葉を残しています。
メカ丸は三輪を想っていたと思われますが、三輪も同じ気持ちだったのでしょうか。シーンごとに、2人の気持ちについて考察していきます。
- 東京へ向かう三輪の隣に映り込む
- 最期のシーンが意味するもの
- メカ丸が三輪霞のことが好きだったのか?
東京へ向かう三輪の隣に映り込む
メカ丸は渋谷に向かう新幹線のなかで、ミニメカ丸となって三輪に想いを伝えていました。そのとき、三輪がメカ丸に向かって「なぜ自分達に何も言ってくれなかったの?私が弱いから?」と尋ねます。
その言葉にメカ丸は「弱いのは俺ダ」と否定しました。その後に、大好きで守りたい人がいたと、三輪に告白に近い発言を投げかけています。
恐らく、この言葉によってメカ丸が大好きな人は、自分だと三輪は気付いたはずです。気付いたときには遅く、やりきれない気持ちから三輪は涙を流しました。
このシーンでは、本来いないはずの与幸吉が三輪の隣の席に座って話をしているような描写があります。実際に与幸吉が隣に座っているわけではなく、2人の心理描写を表す表現だと推測できるでしょう。
最期のシーンが意味するもの
消えかけている呪力のなか、電車の窓にいないはずの与幸吉の姿が登場します。最期の言葉として、三輪に向かって「幸せになってくれ」と話し、完全に機能を停止しました。
自分に想いを寄せていたメカ丸の最期の言葉に、三輪は泣き崩れます。どうして生きているうちにもっと話をしなかったのか、気持ちに気付いてあげられなかったのか後悔の気持ちが押し寄せてきたのでしょう。
メカ丸は自分がもう死んでいることから、せめて三輪には幸せになってほしいと気持ちを込めて最期の言葉を紡いだのでしょう。三輪にとっては寂しさだけが残る、ある意味呪いの言葉だったかもしれません。
メカ丸が三輪霞のことが好きだったのか?
メカ丸は新幹線のなかで、三輪に向かって大好きで守りたかった人がいたと伝えていました。三輪にだけ話をしているところを見ると、大好きだった相手は三輪だったと読み取れます。
実際、真人との戦闘時に三輪だけを想うシーンがありました。このことからも、メカ丸は三輪のことを想っていたことがわかります。
三輪がメカ丸を好きだったかどうかはわかりませんが、生きているうちに気持ちを伝えていれば、何かしらの進展はあったかもしれません。メカ丸が死亡した今では、確認しようがないところが虚しさが残るところです。
メカ丸が生きてる可能性や復活の可能性は低い
メカ丸は死亡したと思われており、その後に再登場した姿は出ていません。ミニメカ丸として、虎杖のサポートを行っていましたが、それはあくまでも死後に残した呪力によるものです。
もし生きているなら、再登場の可能性はありますが、実際はどうなのでしょうか。復活の可能性についても、詳しく考察していきます。
- 死亡の詳細シーンが描かれていない
- 三輪との最期のシーンは死亡したことを意味する
死亡の詳細シーンが描かれていない
メカ丸は真人との戦闘で死亡したとされています。しかし、死亡の詳細シーンはなく、死体が残っていたわけでもありません。
そのため、与幸吉が他の傀儡を使って生き延びている可能性もあるかもしれませんが、生きている可能性はほとんどないでしょう。あの状態で、真人が見逃すとは思えません。
傀儡操術を使って、傀儡に魂を移動するといった手段はあるかもしれませんが、健康な体を望んでいた与幸吉が実行することはないでしょう。死亡はほぼ確定的といえます。
また、真人の無為転変は反転術式でも治療はできないと言われているようです。そのため、真人の攻撃を受けて、すぐ治療できない環境にいた与幸吉の生存は絶望的でしょう。
三輪との最期のシーンは死亡したことを意味する
ミニメカ丸で三輪と会話した、新幹線の最期のシーンで「幸せになってくれ」と遺言を伝えました。この言葉からも、メカ丸は完全に死亡したことを意味しているのではないでしょうか。
生きていれば、「幸せにしてやる」や「待っててほしい」など、希望の言葉を伝えているはずです。死を悟っているからこそ、三輪には幸せになってほしいと思いを伝えたのでしょう。
ここから再登場すれば、三輪としては嬉しいと思いますが、ストーリー的に違和感を覚えます。物語の進行的にも、このままメカ丸は退場したほうが綺麗にまとまると思われるでしょう。
メカ丸の正体・目的
初登場で、人型ロボットの姿をしている京都校の生徒に驚いた読者は多かったでしょう。メカ丸はあくまでも傀儡で、術式によって操作されている機械です。
京都校との交流会では、メカ丸の正体について詳しく書かれていませんでしたが、後々生身の人間が動かしていると判明しました。メカ丸をより知るためにも正体や目的について、詳しく解説します。
- 与幸吉(むたこうきち)のよって操作されている傀儡
- 肉体を取り戻すこと
- 五条に呪詛師側の目的を伝えること
与幸吉(むたこうきち)のよって操作されている傀儡
メカ丸とは、呪術高専京都校に在籍している2年生の与幸吉が操作している傀儡のことを指しています。語尾がカタカナで、冷徹な性格をしているので、本当の機械だと思っていた人もいるかもしれません。
しかし、正体は生身の人間が操作している傀儡で、「呪骸(じゅがい)」と揶揄されて怒っているシーンがあります。そのことからも、望んでメカ丸の姿を借りているわけではないことがわかるでしょう。
与幸吉は準1級呪術師で、生徒のなかでも実力が高い人物です。それは天与呪縛によって、呪力が底上げされていることが起因しています。
肉体を取り戻すこと
メカ丸こと与幸吉が、呪術高専側の情報を偽夏油や真人に横流しした理由は、自身の肉体を取り戻すためです。健康的な体が取り戻せるなら、宿った呪力は要らないと言っていたほど渇望していました。
真人の術式「無為転変」なら、相手に触れることで体を自在に変形させることができます。その力を使って、与幸吉は健康な肉体に作り変えてもらうつもりでした。
事前に縛りを契っていたため、肉体は作り変えてもらうことに成功しましたが、交渉決裂により、真人に与幸吉は殺されてしまいます。死ぬ可能性を加味してでも、与幸吉は肉体を取り戻したかったのでしょう。
五条に呪詛師側の目的を伝えること
メカ丸は偽夏油と真人に、内通者となる代わりに京都校の人間には手を出せないと縛りを設けていました。しかし、条件を破られたことに憤り、協力関係を破棄し、五条悟に助けを求めることを思いつきます。
真人を倒した後は、五条に呪詛師側の目的を伝え、保護してもらおうと画策していました。呪術高専側が与幸吉を許さなくても、現代最強の呪術師である五条なら守り切ってくれると踏んだのでしょう。
しかし、真人の力は与幸吉の予想を超えており、戦闘の結果死亡してしまいます。予防線として残したミニメカ丸で、虎杖のサポートをした後、完全に機能を停止しました。
まとめ
メカ丸は偽夏油と真人に対して、呪術高専側の情報を売る内通者として行動していました。しかし、京都校の人間には手を出さない縛りを破られたことに憤り、交渉決裂になった結果死亡が確定的となっています。
死亡する可能性があっても、健康的な体を求める与幸吉の気持ちは強かったようです。最期には大切な人である三輪にメッセージを残し、悲しい最期を迎えました。
死亡した描写は細かく描かれていませんでしたが、生きている可能性や復活の余地はないと思われます。今後、メカ丸と三輪のストーリーに何らかの進展があるのか、期待して待ちましょう。