魔虚羅(まこら)の能力や強さは?宿儺や五条との戦いから考察【呪術廻戦】

魔虚羅(まこら)の能力や強さは?宿儺や五条との戦いから考察【呪術廻戦】

魔虚羅は伏黒恵の有する術式「十種影法術」によって、召喚される式神の一体です。アニメ2期では宿儺と激戦を繰り広げ、大きな話題を呼びました。呼び出す際の「布瑠部由良由良」という祓詞も、印象に残りますよね。

そこで本記事では魔虚羅の強さや能力、作中での活躍について解説していきます。魔虚羅について詳しく知りたい方は、ぜひ参考にしてください。

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目次

【呪術廻戦】魔虚羅(まこら)とは?

初登場は渋谷事変となっていますが、作中では序盤からその存在が仄めかされていました。「最強の式神」「禪院家の虎の子」と称され、呪術界では広くその存在を知られています。

五条や宿儺でも手を焼く式神、魔虚羅とはそもそもなんなのか?どのように召喚されるのか?そして布瑠部由良由良とは、どんな意味を持つのでしょうか?ここからは、まず魔虚羅の概要について解説していきます。

十種影法術の式神

魔虚羅は、伏黒恵の術式である「十種影法術」で呼び出せる式神の一体となっています。人間のような筋肉質な肉体を持ちながら、目元から翼が生えた蛇のような頭部が特徴です。また頭上には天使の輪っかのように、法陣が備えられています。

実在する動物がモチーフとなっている式神の中で、特に異彩を放っていますね。一目見て異形だとわかる秀逸なデザインです。純白の体色も相まり、日本神話に出てくる神のようではありませんか?

また右手には反転術式と同じ、正のエネルギーが籠った退魔の剣を備えています。呪霊は正のエネルギーに弱いため、この剣で引き裂かれると一瞬で消滅するでしょう。対呪霊戦において魔虚羅は、無類の強さを誇る式神です。

布瑠部由良由良で呼び出す

十種影法術は基本的に、影絵を手で作ることで式神を呼び出します。しかし魔虚羅だけは他の式神と異なり、印と祓詞が必要です。手順としては、まず突き出した左腕に右手を押し当てます。

そして「布瑠部由良由良(ふるべゆらゆら)」と唱えることで、魔虚羅を召喚可能です。影絵を作れば呼び出せる式神とは違い、魔虚羅の召喚は幾つかの手順が必要になります。そのため、魔虚羅の召喚時は一瞬の隙が生まれるのです。

通常、式神は調伏を行わなければ、使役することができません。しかし調伏のため呼び出すならいつでも可能です。その場合、召喚した術者すら攻撃対象となります。伏黒はこの仕様を利用し、自爆技のように魔虚羅を呼び出しました。

正式名称は「八握剣 異戒神将 魔虚羅」

魔虚羅の正式名称は「八握剣 異戒神将 魔虚羅(やつかのつるぎいかいしんしょうまこら)」です。あまりに長いため、作中でも片手で数えられる程しか呼ばれていません。しかし名前のひとつひとつに大きな意味があります。

まず「八握剣」は十種影法術の元ネタである、十種神宝のひとつに数えられる剣です。十種の宝の中で、唯一の剣となっています。そして「異戒神将」は仏教における天部の神、十二神将が元ネタでしょう。

そして魔虚羅は十二神将の一つ、摩虎羅大将に由来していると考えられます。このように名前の全てが神に由来する、とても畏れ多い式神です。他の式神とは一線を画す存在ということが、名前からも伝わってきます。

いままで魔虚羅を調伏できた術師はいない

魔虚羅は禪院家の有する「最強の式神」と呼ばれ、恐れられてきました。その証拠に、歴代十種影法術の術者の中に、誰1人として魔虚羅を調伏できた者はいません。1000年以上の歴史を誇る呪術の歴史の中で、誰1人としてです。

術者ですら操ることができないという事実が、魔虚羅の強さを物語っています。しかし、調伏を済ませていなくても、調伏させるためなら召喚可能となっています。命令を聞かない暴走状態であれば、いつでも呼び出すことが出来る訳です。

この仕様を利用し、敵と調伏の儀を始めることで、強制的に魔虚羅と戦わせられます。当然命令を聞かないので、術者自身も魔虚羅に殺されるでしょう。その代わり、確実に敵も葬れる最強の自爆技です。

十種影法術の「調伏の儀」とは?

魔虚羅に限らず、十種影法術で式神を使役するには「調伏の儀」が必要となります。最初は玉犬が2匹与えられているところからスタートです。そして、弱い式神から調伏し手札を増やして、強い式神へ挑むのがセオリーとなっています。

ちなみに調伏は、複数人でも行うことが出来ます。しかし、複数人の調伏は無効になるため、戦った式神を手持ちに加えることはできません。協力プレイで強くなるのは、禁止されていると言うわけですね。

ですが、無効になるとは言っても儀式そのものは行えます。そして儀式に巻き込まれた人間は、式神の攻撃対象です。この仕様を利用して魔虚羅を召喚し、自分諸共敵を道連れにすることが可能となります。

渋谷事変で伏黒が魔虚羅を召喚した理由は?

伏黒は渋谷事変で重面春太を道連れにするため、魔虚羅を召喚しました。なぜなら重面の不意打ちで、伏黒は逃げきれないほどの傷を負っていたからです。元々重面に会う前に、伏黒は甚爾との戦いで手傷を負っていました。

更にその直前には特急呪霊と戦い、領域展開まで行っています。呪力も肉体も消耗していたところを、重面に不意打ちされたことで、致命傷を負ったのです。普段の伏黒なら、避けれない攻撃ではなかったでしょう。

そして重面から逃げきれないと悟った伏黒は、重面に術式の説明を始めます。術式効果を底上げするためでしょう。そして一通り説明した後、「布瑠部由良由良」と唱え魔虚羅を呼び出しました。

魔虚羅(まこら) の由来や元ネタ

魔虚羅の正式名称「八握剣 異戒神将 魔虚羅」は、全て神に関する言葉が元ネタとなっています。しかも仏教、日本神話と様々な元ネタが絡み合った複雑な名前です。

そのため、「八握剣」と単語だけ聞いてもピンとこない方も多いでしょう。魔虚羅も仏教に興味がなければ、馴染みのない言葉です。そこでここからは、魔虚羅の名前の由来について詳しく解説していきます。

十二神将の摩虎羅大将

まず「魔虚羅」という名前は、仏教における十二神将・摩虎羅大将が元ネタでしょう。十二神将は薬師如来と、その信仰者を守る天部とされています。十二支とも関連つけられますが、誰がどの獣に関連しているかは諸説あるようです。

また十二の神将はそれぞれ、昼夜十二時、四季十二月、十二の方角にも対応しています。つまり、いかなる時、場所でも、守護してくれる頼もしい神々ということです。魔虚羅のどんな敵にも対応できる、適応能力と重なりますね。

魔虚羅は調伏できない間は、術者も傷つける暴れ馬でしかありません。しかし1度調伏さえすれば、これ以上ない心強い守り神となってくれるでしょう。その分、調伏のための難易度が高くなっていると考えられます。

十種神宝

「八握剣」は、十種神宝(とくさのかんだから)の一つがモチーフとなっています。十種神宝は鏡2種、剣1種、玉4種、比札3種からなる10種の宝です。十種影法術の元ネタともされています。

八握剣は悪魔を祓う力を宿した、十種神宝における唯一の剣です。対呪霊用の「対魔の剣」を持っている、魔虚羅の設定とも重なりますね。悪魔祓いに関しては、魔虚羅の右に出るものはいないでしょう。

また「布留部由良由良」は「布瑠の言(ふるのこと)」の一部が元ネタです。十種神宝の力を呼び覚ます際に唱える言葉で、死者を甦らせる力もあるとされています。作中では完全な循環と調和を意味するとも語られていました。

デザインは摩睺羅伽がモデルの可能性

魔虚羅のデザインは、摩睺羅伽がモデルとなっている可能性が高いです。英訳版の表記が「Mahoraga」となっているため、ほぼ確定でしょう。摩睺羅伽は魔虚羅大将の元ネタで、元々はインドで信仰される神でした。

体は人間、首より上は大蛇の姿をしていると伝えられています。確かに魔虚羅の後頭部が長く伸びた蛇のような容姿は、摩睺羅伽と一致していますね。すると白い体色は「天災」をもたらす、白蛇がモチーフなのかもしれません。

ちなみに摩睺羅伽をモデルにした魔虚羅大将は、完全な人間の姿をしています。蛇のような異形の要素は見られません。そのため、名前は魔虚羅大将、デザインは摩睺羅伽がモチーフと考えるのが妥当でしょう。

魔虚羅(まこら) の能力や強さをネタバレ解説

なぜ歴代の十種影法術者は、魔虚羅を調伏できなかったのでしょう?単純にフィジカルが強いというのもあります。純粋なパワーで言えば虎杖を凌ぐでしょう。しかし真に恐るべきは、魔虚羅の有する能力です。

魔虚羅の能力は、持久戦において作中最強の能力と断言できます。時間をかけると宿儺や五条ですら勝てなくなるような能力です。ここからはそんな魔虚羅の能力、強さについて解説していきます。

強力なパワーとスピード

魔虚羅は作中トップクラスのフィジカルの強さを持っています。純粋なパワーは、作中に登場する全ての術師をも凌駕しているでしょう。体格による差もありますが、完全に復活した宿儺以上かもしれません。

アニメではドコモ代々木ビルをへし折り、宿儺に投げつけるパワーを見せつけています。車もまるでボールのように投げ飛ばしていました。スピードに関しても、指15本分の宿儺と互角に渡り合っています。

また後述する能力も合わせて、まるで不死身のような耐久力も有しているのです。作中では宿儺による無数の斬撃にさらされても、細切れにならず向かってきていました。

退魔の剣

魔虚羅の右腕には「退魔の剣」が備えられています。刀身には反転術式と同じ、正のエネルギーが込められているのが特徴です。基本的にどんな呪霊でも、反転術式を流し込まれると消滅します。

現に乙骨は作中で反転術式を呪霊に直接流し込むことで、一瞬で消し去っていました。また退魔の剣に関して宿儺も、「俺が呪霊なら一撃で消し飛んでいた」と語っていま。つまりどんな強さの呪霊相手でも、一撃で葬れる武器なのです。

しかし反転術式のアウトプットは、本来かなりの呪力を消費します。魔虚羅はそんな反転術式が込められた剣を、際限なく振るうことは可能です。呪霊からしたら恐怖でしかありませんね。

あらゆる事象への適応

魔虚羅の反則的な強さの最大の理由は、あらゆる事象に適応する能力にあります。簡単に言えば、1度受けた攻撃に対応して体が変化し、耐性を獲得する能力です。宿儺はこれを「最強の後出し虫拳」と呼んでいました。

攻撃が防御された際は、防御された理由に適応し、より効果的な攻撃を放てるようになります。また魔虚羅の適応は、攻撃だけでなく自身に有害な事象全てに対応可能です。毒や、自然現象も術式の対象となっています。

現にアニメでは水中に適応し、魚のようなエラが発現していました。ちなみにダメージ自体に適応し、再生を行うこともできます。このチート能力を突破する方法は、初見の技で魔虚羅を一撃で消し去る以外にありません。

適応の仕組みと頭上の法陣

魔虚羅の適応は、時間経過によって完成すると語られていました。まず1度攻撃を受けると緩やかに解析が始まります。その間、更に攻撃を受ければ適応までの時間が短縮されるという仕組みです。

また解析が進むことで、頭部にある法陣が回転します。法陣の回転回数が適応までの目安となっていて、五条の術式には4回の回転を要しました。術式の性能によって、適応までにかかる時間は変わるようです。

更に1度事象に適応しても、解析を止めず更なる適応を探求します。その過程で魔虚羅にではなく、術者に合った適応方法を生み出すことも可能です。作中で宿儺はこの仕様を利用し、世界を断つ斬撃を身につけました。

領域展開は使用しない

魔虚羅は術師でも呪霊でもないため、領域展開は使用しません。また十種影法術の領域は、術者本人が扱えるので魔虚羅が使う必要はないのです。そもそも領域を扱えない術師が、魔虚羅を調伏することなんて不可能でしょう。

ちなみに魔虚羅は、領域に対しても適応が可能です。しかし、魔虚羅が領域に適応するまでの時間を稼ぐ必要はあります。そのため、簡易領域や落下の情、彌虚葛籠のような領域対策は必須です。

なお領域展開中でも適応は持続しますが、領域に付与した術式効果以外使えなくなります。そのため宿儺は、五条戦で領域に付与した斬撃以外の攻撃を封印していました。使用すると適応が無効になる恐れがあるからです。

過去に五条家当主を倒した可能性

魔虚羅は、あの五条悟でさえ倒す力を持っていると考えられていました。その理由の一つが、江戸時代に行われた五条家と禪院家の御前試合にあります。その際の五条家当主は、五条悟と同じ六眼持ちの無下限呪術の使い手です。

そして禪院家の当主は、十種影法術者でした。そして御前試合の末、両者共に死亡したと伝えられています。これ以降、五条家と禪院家は犬猿の仲になりました。そして恐らく、両当主が死亡した原因は魔虚羅です。

恐らく勝てないと判断した禪院家が、自爆覚悟で魔虚羅を召喚したのでしょう。そして魔虚羅は無下限呪術に適応し、五条家当主を殺害したと考えられます。そのため魔虚羅には、五条悟でも勝てないと思われていました。

魔虚羅(まこら)VS宿儺から読み解く倒し方

最強とも思える魔虚羅ですが、一つだけ倒す方法があります。それは適応前の技で、適応させる間もなく倒すことです。しかし、あれだけのタフネスを誇る魔虚羅を、一瞬で消し去るのは容易ではありません。

しかも魔虚羅には、ダメージを再生する力まで備わっています。そのため、生半可な攻撃では、魔虚羅を殺し切ることはできません。宿儺と五条は、一体どんな方法で魔虚羅を葬ったのでしょうか?

渋谷事変で宿儺の斬撃に適応する

渋谷事変にて宿儺は、領域展開・伏魔御廚子で魔虚羅に対抗しようとしました。その際宿儺は、2種類の斬撃を織り混ぜ放っています。それが通常の斬撃「解(カイ)」と、一太刀で対象を卸す「捌(ハチ)」です。

解は既に魔虚羅へ放っていましたが、捌に関しては未使用のままでした。「適応前の攻撃」は通用するという能力の仕様上、「捌」は有効打となる攻撃のはずです。しかし魔虚羅には通用しなかったのです。

なぜなら、魔虚羅が適応していたのは、宿儺の術式ではなく「斬撃」そのものでした。そのため、初見の「捌」でも大きなダメージを与えることは出来ていません。無数の斬撃を受けてもなお、原型を止めていました。

初見の技で倒す

宿儺の斬撃のように、一撃で勝負を決められない術式は、相性が悪いと言えます。ちまちまと切り刻んでいる間に、魔虚羅が適応するからです。つまり魔虚羅を倒すには、跡形もなく一瞬で消せる力が必要になります。

しかし一撃で倒すとは言っても、魔虚羅を倒すのにはどれほどの火力が必要なのでしょう?宿儺と五条の、魔虚羅との戦い方を通して解説していきます。

宿儺が倒した「◾️、開」

斬撃に適応された宿儺でしたが、すぐに次の攻撃を繰り出しました。それが炎を矢のように打ち出す術式「開(フーガ)」です。宿儺の指8本分ほどの力を持つ漏瑚を、一瞬にして葬った術式ですね。

無数の斬撃を受けたことで、流石の魔虚羅も無傷では済まず再生を行なっていました。その瞬間を突き、宿儺は開で魔虚羅を消し去ったのです。一見宿儺の圧勝に見えますが、再生前の状態だから「開」で消し去れたようにも見えます。

また「開」以前に魔虚羅が炎への適応を行なっていた場合、宿儺は負けていたでしょう。斬撃に対応された以上、宿儺に「開」以外の手札はありません。このように時間をかけると、あの宿儺さえ打つ手がなくなってしまいます。

五条が倒した「虚式・茈」

死滅回遊編で五条が魔虚羅と相対した際は、無制限の「虚式・茈」で倒しています。魔虚羅は五条との戦いで、無下限呪術の蒼、赫には適応していました。しかし、無制限の虚式・茈には、適応する間もなく消し炭にされています。

このように魔虚羅を倒すには、街を吹き飛ばすほどの、圧倒的な火力の術式が必須です。より具体的に言うと、核による攻撃ほどの火力があれば魔虚羅を消し去れます。しかしそんな火力を持つ術士が、五条や宿儺以外にいるでしょうか?

そもそも魔虚羅を調伏できる術師は、魔虚羅に頼らずとも大抵の敵は倒せるでしょう。五条と宿儺がいい例です。そのため、魔虚羅の調伏は、あまり意味のない行為なのかもしれません。

魔虚羅を倒せる術師は他にいるのか?

五条や宿儺の他に、魔虚羅を倒す可能性があるのは乙骨憂太でしょう。術式のコピーによる手数の多さは、魔虚羅の特性と相性抜群です。また火力の高い術式をコピーさえすれば、一撃で葬ることが可能になります。

圧倒的な手数という点では、夏油の呪霊操術も可能性があります。呪霊数千体を使った「極ノ番 うずまき」であれば、火力面では申し分ありません。ただし呪霊を召喚するだけでは、「退魔の剣」で簡単に消されるでしょう。

九十九由基の術式も、魔虚羅を葬れる可能性があります。特級呪霊を一撃で吹き飛ばした攻撃は脅威です。総括すると、魔虚羅を倒すには、特級術師並みの実力が最低限必要ということになります。

十種影法術だけでは魔虚羅を調伏できない?

そもそも十種影法術師だけで、魔虚羅を調伏できるのでしょうか?少なくとも筆者は、十種影法術だけでは魔虚羅を倒せるとは思えません。他の9体の式神では、魔虚羅を倒すのに火力不足です。

式神の中で随一の性能を誇る貫牛でも、魔虚羅は倒せないと思われます。万の鎧を剥がす程度の威力では、魔虚羅を消し飛ばすなど到底できません。4体の式神を融合した嵌合獣・顎吐を用いても、可能性は低いでしょう。

そもそも顎吐は、「(魔虚羅)と釣り合ってない」とも取れる評価を下されていました。このことから、少なくとも十種影法術単体では魔虚羅を調伏できません。宿儺並みの呪力でもない限り、難しいと言えるでしょう。

魔虚羅(まこら)の登場・活躍シーン

ここからは『呪術廻戦』における魔虚羅の活躍について解説していきます。そのチートじみた能力から、作中では最強レベルの術師と激闘を繰り広げてきました

そのため魔虚羅が出てくる戦闘が、1番好きという人も多いのではないでしょうか?特に宿儺vs五条戦における魔虚羅の活躍は要チェックです。

渋谷事変で伏黒が魔虚羅(まこら)を召喚

魔虚羅の初登場は、原作117話となっています。渋谷事変中盤、伏黒は重面春太に襲われ、重傷を負ってしまいました。そして自身の死期を悟った伏黒は、重面を調伏へ道連れにする形で魔虚羅を召喚します。

直後に伏黒が吹き飛ばされ瀕死の重傷を負い、仮死状態になります。そして重面も殺されそうになった瞬間、駆けつけた宿儺が儀式に乱入してきました。仮死状態の伏黒を救うには、部外者の手で儀式を終わらせるほかありません。

第三者が魔虚羅を倒すことで、儀式自体をなかったことに出来るからです。こうして伏黒を救うために宿儺は、魔虚羅との戦闘を開始しました。その後、宿儺と魔虚羅の戦闘で、多くの一般市民が犠牲になります。

万の真球を破壊させるために宿儺が召喚

渋谷事変後、魔虚羅が再登場したのは原作219話です。伏黒の姉である津美紀を乗っ取った万と、伏黒を乗っ取った宿儺の対決で登場します。宿儺にとってこの戦いは、十種影法術の試運転も兼ねていました。

万は戦いの中で、触れることさえできない、無限の圧力を持つ真球を生み出します。更に領域を展開し、真球に必中効果を付与しました。防御不可能の攻撃が、必中となって宿儺に襲い掛かります。

それに対し宿儺は、魔虚羅を召喚し、あっけなく真球を破壊しました。宿儺が肩代わりしたことで、に魔虚羅は万の術式に適応済みだったのです。触れることが出来ない物質にも、適応できる能力なんて反則ですね。

対五条戦で無下限呪術の不可侵を破る

宿儺対五条戦でも、魔虚羅は大活躍を見せます。幾ら宿儺といえど通常の斬撃だけで、五条の術式を突破するのは困難です。術式効果を中和する領域が展開できなくなった以上、不可侵を破る方法はありません。

そのため、宿儺は魔虚羅に不可侵を破るための手本を求めます。最初の適応では五条の術式に合わせ、自身の呪力性質を変化させ適応していました。しかしそれで適応を止めず、さらなる適応を求め解析を続けます。

その結果、魔虚羅は術式対象を拡張し、空間ごと切り裂く方法を編み出します。解析を続けたことで、宿儺に合った適応方法まで完成させたのです。これにより宿儺は空間ごと切り裂き、これをくらった五条は死亡してしまいました。

魔虚羅(まこら)は五条悟の術式に適応できたのか?

魔虚羅は無下限呪術にすら適応しましたが、それは魔虚羅の力だけのものではありません。なぜならただ魔虚羅が攻撃を受けているだけでは、適応前に破壊される可能性があるためです。

特に五条悟のような強力な術式を持つ相手では、気を抜けば一瞬で破壊されます。では、どのようにして宿儺は魔虚羅を運用していたのでしょうか?作中の描写を踏まえて解説していきましょう。

無量空処の適応

宿儺はまず五条悟が持つ領域展開、無量空処への適応を求めました。しかし無量空処は伏魔御廚子を超える、作中最強の領域です。幾ら宿儺や魔虚羅でも、まともに喰らえばタダでは済みません。

そこで宿儺は、無量空処の適応の肩代わりを、5度も伏黒の魂に行わせました。これにより魔虚羅本体はダメージを負うことなく、無量空処への適応を終えています。魔虚羅が破壊されるリスクを避けたのです。

なおこの戦闘中、宿儺は魔虚羅の適応を優先するため、工夫をしていました。例えば領域展延を運用しても適応が無効ではなく、中断になるよう注意を払っています。繊細な術式運用ができるのは、宿儺の実力があってこそです。

無下限呪術の適応

魔虚羅が宿儺に合った適応を行なったことで、宿儺は五条を葬ることが出来ました。しかしこれも、宿儺の巧みな戦い方があってこそと言えます。魔虚羅の能力を持ってすれば、鉄壁を誇る五条の無下限呪術を破るのは簡単です。

逆にいえば、魔虚羅さえ破壊すれば、宿儺に無下限を突破する方法はなくなります。魔虚羅の適応方法は、宿儺には再現できなかったからです。そこで宿儺は、見本となる適応ができるまで、魔虚羅が破壊されないよう立ち回りました

虚式・茈を打たせないよう、3対1で畳み掛けたのもそのためです。その結果、魔虚羅は宿儺に合った、不可侵の破り方を見つけます。それが御廚子の術式対象を拡張した、「世界を断つ斬撃」でした。

宿儺は魔虚羅(まこら)をいつ調伏したのか?

伏黒が宿儺に乗っ取られた時点では、魔虚羅の調伏は終わってませんでした。しかし、万との戦いの際には、既に宿儺は魔虚羅を使役していたように見えます。五条戦では完璧に魔虚羅を使役していました。

宿儺は一体いつ魔虚羅の調伏を終わらせたのでしょうか?また本当に宿儺は魔虚羅を調伏していたのか、それぞれ考察していきます。

魔虚羅(まこら)が宿儺を攻撃しなかった

まず、宿儺が魔虚羅を調伏していたのは間違いありません。魔虚羅が五条戦において、1度も宿儺を攻撃しなかったのが何よりの証でしょう。仮に道連れの形で調伏を行なっていれば、宿儺も攻撃対象だったはずです。

他にも魔虚羅が宿儺に使役されていた証拠となる描写はいくつもあります。例えば漫画234話では、魔虚羅が五条の術式から、宿儺を手で庇っている描写がありました。主人を守ろうとする優しさを感じますね。

他にも宿儺の「魔虚羅!」の呼びかけに反応し、攻撃を行う場面も見られました。そもそも使役していなければ、適応の肩代わりなど行えるはずがありません。このことから、宿儺は魔虚羅の調伏を済ませていたと考えられます。

宿儺が調伏したシーンは明かされていない

宿儺が魔虚羅の調伏を行うシーンは、現在まで描かれていません。伏黒の体を乗っ取り、浴を行った直後である万戦では既に調伏を済ませていました。そのため、伏黒を乗っ取り、浴を行うまでに調伏を済ませたと考えられます。

1度倒しているとはいえ、最強の式神を簡単に調伏しているのは流石ですね。なお宿儺は魔虚羅だけでなく、伏黒が有していなかった式神も調伏していました。貫牛、円鹿は、宿儺が伏黒に受肉した後、調伏を行なった式神です。

更に宿儺は既存の式神を混合し、「嵌合獣・顎吐」を作り出しています。反転術式による回復を行えるため、魔虚羅と同じく一撃で破壊することが必須の式神です。宿儺の器用さと術式運用のセンスの高さが伺えますね。

まとめ

非常に強力な能力から、魔虚羅は五条も倒せると考えられてきました。結果的に五条を倒したのは宿儺でしたが、倒す方法を編み出したのは魔虚羅です。戦闘力は及ばずとも、その能力が五条にも通用すると見事に証明しました。

仮に魔虚羅がいなければ、宿儺は早々に切り札を使う羽目になったはずです。作中最強の式神という設定は、五条に敗北しながらも守り抜いたと言っていいでしょう。

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